カレンソロジーディレクター坂田乃吏子さんに聞く
ルック制作の裏側特別インタビュー
2023 SPRING & SUMMER COLLECTIONのシーズンビジュアルを使用したスペシャルなアイテムが登場。
ビジュアルは昨年11月にモロッコで撮影。それぞれのビジュアルが撮影されたシーンの背景や、多くのカットの中から選ばれた理由、そして撮影の旅での思い出など、坂田乃吏子ディレクターに伺いました。
坂田さんが撮影した画像も厳選してご紹介いたします。
(画像左) カレンソロジーディレクター 坂田乃吏子さん
エッサウィラの母と言われているマンマのお店でタジン鍋をいただきました
コーディネーターの大塚博美さん(画像中央)と共に
■モロッコとは?
北アフリカに位置する、大西洋と地中海に面した国。国土は日本の約1.2倍。街ごとに異なる雰囲気を持ち、訪れる人を楽しませてくれます。その立地柄、ヨーロッパやアラブなど、様々な文化が融合しています。有名な都市は首都のラバト、カサブランカ、マラケシュなど。
今回のシーズンビジュアル撮影のロケ地をモロッコに決めた理由はなんでしたか?
今回はモロッコの中のマラケシュとエッサウィラで撮影したんですが、もともとマラケシュがいいという話を聞いていて。撮影メンバーに、カレンソロジー5周年のキーワードである“5 TREASURES”をきちんと撮りたいという気持ちを伝えたところ、モロッコには青の街として有名なエッサウィラもあると教えてもらいました。
キーワードには“BLUE”も入っているからぴったりだなと。スムーズな流れで決まりました。5周年の今年は、これまで以上に“旅”を感じてもらいたかったんです。過去のビジュアル撮影はドービルやビアリッツなど、フランスの色が強かったので、モロッコという今までとは違った異国感を出すことで、より“旅”を感じてもらえたのではと思っています。
Tシャツに使用されたビジュアルがこちらですね。
これはマラケシュのジャマ・エル・フナ広場ですね。昼間になるとものすごく混雑するから、早朝に朝日が出るのを待って撮影したんです。コートにシャツ、ショートパンツというトラディショナルなアイテムを着ているんですが、朝日と影のバランスや、モデルの躍動感、背景の動物たちの姿も合わさって、現代的でドラマティックな、映画のワンシーンのような一枚になりました。
広場には食品や香辛料、現地のお土産などを売るお店がぎっしり。モロッコならではの色鮮やかな商品がたくさん並び、とても賑やかです。
Memories photo of the trip
続いてこちらもTシャツのプリントです。
こちらも陰影が印象的なカットです。
広場のカットとは違い、こちらは夕暮れの時間帯の一枚。朝日とはまた違った陰影の雰囲気がドラマティックです。こちらは今季初めて取り扱ったブランド(crinkle crinkle crinkle)のアイテムで、動きが出るコスチューム感あるもの。先ほどのトラディショナルなアイテムとの対比もいいなと思っています。モデルと現地で合流して最初に撮ったシーンなんですが、アーティストであり、モデルのSofiaは、街にすっと溶け込んでくれました。
Memories photo of the trip
エッサウィラはすごくコンパクトでかわいい街で、タクシーや船も全部ブルーの街。カモメがたくさん飛んでいました。モデルのSofiaは撮影で使ったコートを気に入ってくれて、モロッコの街中でも着てくれていたんですよ。
トートバッグにはTシャツとは異なる
印象のシーンが使われていますね。
これもエッサウィラの街で撮りましたね。エッサウィラらしい鮮やかなブルーの屋台に、カラフルなフルーツと猫。すごくかわいい一枚です!TシャツはPRE AUTUMNのアイテムとスタイリングしやすいトーンの色味にしたんですが、トートはカレンソロジーのブルーと、モロッコのブルーを全面で表現しました。色落ちしない、きれいなブルーの生地をチョイスしています。
Memories photo of the trip
トートバッグというアイテムは、キャッチーなプリントが合うし、遊び感覚で持ったほうがファッションとして楽しめると思っているんです。特に春夏はキャッチーなアイテムで遊べるシーズン。このトートをかわいがって持ってもらえたら嬉しいですね。
アイテムに使われたビジュアル以外にも、魅力的なカットが
たくさんありますよね。室内の写真はモロッコの伝統的な
ホテル、リアドで撮っていますか?
そうですね、これは泊まったリアドの屋上で撮影しています。伝統的な建物がホテルになっていて、本当に素敵なホテルです。朝、夢のような空間で目が覚めるのが幸せ過ぎました。プライベートでまた行って満喫したいですね。
リアドには素敵な家具も置いてあって、そういったものが売られているお店にも行きました。本当に欲しくなる、素敵なものばかりでした。
Memories photo of the trip